理事長挨拶
私に近い世代は、上の世代の方々が体験されてきた成長経済を経験したことがありません。紙業界に入って以来、常に需要減少とデフレ経済に苦しむ会員企業を見てきました。そして、日本企業全体が、目まぐるしく変化する事業環境や雇用・労働環境、デジタル環境などへの対応を求められ続ける中、大阪洋紙同業会の会員数は、ピーク時の 4 割以下にまで減少しております。残念ながら今後もその数は、統廃合等によりまだまだ減少すると推察されます。
正しいかは分かりませんが、ダーウィンの進化論で「変化できる者だけが生き残ることが出来る」と説かれているように、現状の変化に対応できる企業、または、先に起こる変化をいち早く見極め対応していく企業がこれからも生き残っていくと考えれば、50 年以上にわたり諸先輩方が築き上げてきて下さったこの大阪洋紙同業会も、運営方法や活動方法を今の時代や会員数にそった方法に変化していかなければ、会としての存在意義はなくなり、存続していけないと強く感じております。
会員減少が会の活力低下をまねくことは事実ですが、会員数が減ることで意思疎通や意見交換はしやすくなり、時には一体感も生まれやすくなるのではないでしょうか。また、会員企業の規模は様々ですが、同じ業界に身を置く限り、抱えている問題の多くは共通しているのではないでしょうか。自然災害や感染症、世界情勢の変化による影響で不透明感が一段と増す今だからこそ、できる限り多くの会員企業の皆様とそれら問題を共有し、一緒に悩み考え、お互い刺激しあい勉強しあい、微力ながらでも会員企業皆様の存続・発展に貢献できるよう、より存在意義のある大阪洋紙同業会を目指していきたいと思っております。
会員企業皆様からの一層のご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
大阪洋紙同業会
理事長 増田 善彦